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平成23年11月25日
意 見 書
公立大学法人静岡文化芸術大学
理事長 有馬 朗人 様
労働者代表 古瀬 敏 印
平成23年11月22日付けをもって意見を求められた給与規程案について、下記のとおり意見を提出します。
記
・「公立大学法人静岡文化芸術大学職員給与規程」及び「公立大学法人静岡文化芸術大学教員給与規程」の一部改正について
I. 本件は基本的に国家公務員給与にかかる人事院勧告に準ずるものであり、本学においては従前より給与水準の設定や運用について、人事院勧告の影響を受ける国立大学そしてそれと歩調を合わせた県立大学と「横並び」としてきている過去の経緯は理解している。本学が静岡県立大学と同じ公立大学法人である以上やむを得ないとの一般的事情説明は、第三者に対しては何ら不思議ではないであろう。しかしすでに繰り返し指摘しているとおり、社会保障等の制度上、静岡県立大学に比して同等の処遇ではなく、それ故に著しい不利益を被っている本学教職員にとっては、それが是正されないまま、県大と同等「ほぼ横並び」の処遇変更であるとの説明は納得しがたい。本来ならば今回の給与規程改正を行うことなく現行の規程を存続させることによって若干なりとも減給補填を行うべきではないか。社会情勢から判断してどうしてもそれは不可能というのであれば無理にとは要求しないが、今後は本来あるべき姿を目指して、法人・役員会が、大学教職員にふさわしい社会保障制度の獲得(要は協会けんぽから公立学校共済への移行)ならびに優秀な人材を確保するに十分な処遇(県大以上、本学独自)の実現に向けて真摯に努力し、またその経過について教職員に十分な情報を提供するよう、強く求めるものである。
II. 期末勤勉手当の支給額決定に際しては、上記事由により経済的不利益を被っている教職員に対して、できるだけ補填を行うという約束を確実に履行し、積極的に割り増しを行っていただきたい。そのために勤勉手当の割り増し支給に用いることのできる原資は最大限活用されるべきである。
III. なお、本来であれば成績優秀者に対しておこなわれる割り増し支給が、本学のような性格の組織ではその定義が難しいこともあり、従来あまり積極的に割り増しを行ってきていないのではないかと推察される。また、上記した成績優秀者とは従前どのように判断されてきたかについても明確でないと考えられる。成績優秀者の判断基準については例示等で差し支えないので(eg.学位取得、論文表彰、コンペ入賞ほか)、公開可能な限り情報を開示されたい。この点については昨年も要請したところであるが、未だに何ら回答をいただいていないので再度要請する。